ショートメールサービス、通称「SMS」は携帯電話に標準でついてくる機能です。
LINEのようにアプリの登録や「お友達登録」をしなくても、手元のスマートフォンにメッセージが送れるため便利な機能でありますから、有名企業やサービスでもSMSによるメッセージの送信は行っています。
しかし、SMSは送り先の携帯電話番号さえ分かれば届いてしまうため、電話番号の文字列さえ合えば自分充てにも届きます。
こういった性質上、詐欺やなりすましに悪用されることが多くあります。
身に覚えないメッセージであっても、必ずしも「相手があなたの事を知っていて、あなたのために送ったメッセージではない」と認識しておかなければなりません。
最近、増えているのは、SMSを使った「タスク詐欺」です。
タスク詐欺とは?「簡単なアルバイト」から詐欺へつながる
タスク詐欺とは、簡単な仕事(タスク)依頼され、その後時間内に「タスクが終わらなかったから」という理由で違約金をだまし取られる詐欺です。
(今回はSMSでの勧誘として紹介しますが、LINEでもSNSなど、複数の媒体が使われている場合があります。)
よくあるメッセージでは「簡単なアルバイトや仕事に興味ないですか?」として、スマホだけで簡単に行える作業と言いながら、日給が高い、いわゆる“おいしい仕事”を斡旋してきます。
下記は私のところに送られてきたSMSです。
送信元は画面上に表示されたメールアドレスからのようですが、差出人は知らないアドレスです。
また、何かに登録した、とか、思い当たる節もなく、ある日突然、何の前触れもなく送られてきました。
よくある勧誘メッセージとして
などという例が挙げられています。
誰でもできそうな簡単な作業でアルバイトするよりも高収入が手に入りそうな印象です。
その上、「この仕事を紹介できるのは〇〇〇まで」といった期限や限定数を出して、煽ってくる場合もあります。
そんなバカな・・と思いつつも興味本位で応募してしまった、という人もいます。
副業斡旋がなぜ詐欺につながるのか?その手口
「簡単な仕事」という魅力的な言葉に誘われて、バイトに「応募」します。
LINEなどでつながり、直接やり取りが始まります。
その後、本当に誰でもできそうな仕事(タスク)を依頼されます。
1件200円とか300円とか、少額のタスクです。
例えば動画の再生やスクリーンショットを送って1件100円、などという報酬です。
少額な支払いはLINEPayなどを通じて、本当に支払われます。(もしくは5000円に達したら振り込むなどといってプールされる)
次第に「簡単なはずだったタスク」が難しいものになり、時間内にタスクが達成できなかったから、などという理由で「違約金」が発生するといわれ、現金をだまし取られる事態になります。
騙された側は、いつの間にか自分が悪い、という思いに駆られ、違約金をだまし取られるのです。
または、最初は実際に簡単な仕事をして、少額のやり取りをした後、「もっと大きな金額を稼ぐためには〇〇〇が必要」といって、高額な情報商材を交わされたり、登録費用を徴収したり、コンサル料の支払いを求めるパターンもあります。
直接LINEでやり取りすることで、親しくなった気持ちになり相手を信頼してしまうのも危ない点です。
まず、「働いてお金をもらう」立場だった場合が、「お金を払う立場」に代わってしまったタイミングでおかしいと思わないといけません。
心当たりのないSMSが届いたら、行う対策
1.送信元のメールアドレスや電話番号、メッセージ内に記載されたURLをインターネットで検索してみる
ショートメッセージは開くと上部にどこから送信されたのか、を確認できます。
メールアドレスや電話番号の場合が多いですが、その文字列を検索してみましょう。
携帯電話番号であっても、どういったことに使われているか、公開されている場合があります。
2.メッセージ本文の一部を検索してみましょう
送信元の検索で情報を得られない場合、送られてきたメッセージの本文の一部を打ち込み、検索をしてみましょう。
3.詐欺だとわかったら・・
取り合わずにスルーしましょう。
また、以後同じ送信元からのメッセージを受け取らないようにするか、携帯電話会社へ通報することもできます。いづれもスマホ内の操作で可能です。
ただし、この設定をしたとしても、相手はメールアドレスや携帯電話番号を変えて、また送ってくる可能性があるので、怪しいSMSを100%阻止することはできません。
仕事
迷惑メッセージだと報告する方法 iphoneの場合
メッセージ上の「迷惑メッセージを報告」リンクをタップする
着信拒否をする ※iPhoneの場合
送信元が表示されている部分をタップします。
情報のマークを押します。(この画面で相手にあなたの情報を送信してしまう機能があるので間違ってご自分の個人情報を送信しないように注意が必要です)
画面上で「この発信者を着信拒否」にします。
騙されないようにするための鉄則
今回取り上げた「タスク詐欺」だけではなく、有名人を使った偽装広告や投資詐欺など、インターネットを介した詐欺に騙されないようにするには、以下を心得ないといけません。
- 顔を見たことのない人のいうことを信用しないこと
- うまい話には理由がある、ということを心得ること
- 興味本位で近づかないこと
- 自分ひとりで判断せず、第三者に聞くこと、ネット検索すること
- 簡単な仕事で高すぎる報酬はまずないと思うこと
- 金品を求められたら、連絡を絶つこと
- 相手につながってしまった際は、自分の個人情報を絶対伝えないこと
副収入を得たい、と思う心理をつく悪質な相手にあなたの大事な資産を取られてはいけません!
「簡単に稼げる」なんていうのは、嘘。
「簡単に稼げる」のは「相手」です。
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