X(旧)ツイッター)では、「投資に成功し、資産が〇〇億ある」「会社を何社も経営している」などという【お金持ちアカウント】が存在します。
セレブな生活を公開し、高級車や札束、銀行口座残高のキャプチャ画像を公開していることが多いです。
また、「資産を皆さんに分けます」「余命が〇年なので使いきれない」「すぐ振り込みます」というような面目でフォロワーを集い、フォロワーとやり取りをするのが特徴です。
Xのアカウントを作って「副業」とか「ネットビジネス」界隈に近づくと、容易にそのようなアカウントを目にしますし、副業の勧誘のDMもバンバン届くようになります。
ネット界隈に詳しい当ブログ管理人であっても、最初は「親切な人がいるもんだ」と思ってしまった、「お金配りアカウント」。それらの特徴をあげておきます。
SNSのお金配りアカウントの目的
そもそも、SNSを使った「お金配りアカウント」の目的は何でしょうか?
多くは「〇〇万振り込むから、自分をフォローして、リツイートして」というような条件をうたっているはずです。
考えらえる限りでお金配りアカウントの目的をあげてみます。
SNSのお金配りアカウントの特徴
お金配りアカウントは誰一人、お金を受け取ってない現実
そもそも、現金を配る、といってコメントにPaypayアカウントや銀行口座をさらさせるけれど、「本当に振り込まれた!」という人はいません。
「今日は〇〇人に」「すぐ振り込みます」などとあおるけれど、実際に振り込まれたら嬉しくてつぶやいてしまうものでしょう。
そういったアカウントの周りで振り込まれた人をまるで知りません。まれに「振り込まれた」という人がいたとしても、それ自体サクラでしょう。
そもそも、そんなにお金持ちならば、SNSでばらまいてないで寄付をすればいいじゃないですか?
自己顕示欲を丸出しにして、「お金を欲しいアカウント」の注目を集めるようとしていること自体、不審な行為なのです。
そして、断言できるのが「お金配りをしている見せかけて、お金儲けをしている」つまりはお金が欲しい人ということです。
余命が残り少ないことや難病を装って、人の良心を揺さぶり、そしていざとなったらアカウントをすぐ消す→病状が悪化した、亡くなったと思わせる
自分は余命●カ月である、難病である、ということで「共感」を得ようとします。
そういった方から被害が遭ったとしても、人の心情として強く出られないでしょう。
まず、「自分はかわいそうな身分だ」ということを示した上で予防線を張っているのです。
そういったアカウントがアカウントを消したり、急につぶやかなくなったら、「病気が悪化したのだろう」「もしかして・・亡くなった?」と思ってしまうものです。
いいえ、そんなことはないでしょう。大体が別のアカウントに移動して、また別の顔で活動しているはずです。
過去には「お金配り」に応募した口座情報が悪用され、警察の事情聴取を受け「詐欺に加担した」と言われた事件も
「がんで余命1年。死ぬ前に資産分配」「いいねで40万振込」などと投稿していたツイッターアカウントをフォローするとダイレクトメールが届き、振込にはキャッシュカードど暗証番号が必要と言われ、指示通りにカードを送ってしまった事件があります。
その後、連絡は耐え銀行から口座を凍結させられてしまいました。
詐欺の被害金の振込に使われ、応募しただけで「詐欺に加担した」可能性があるとして、事情聴取された例があります。
何気なく応募したり、話にのっかってしまったりしただけで「詐欺の協力者」とみなされる可能性があることを、十分知っておくべきです。
実際に応募した結果は・・全部ウソウソウソ!「当選確定おめでとうございます」は信じてはダメ!
実際に「〇〇万円配布」に応募してみた人の結果をまとめてみます。(私自身の経験も一番下に記載しておきます)
ざっくり解説【実録】応募者全員に “一律40万円” を毎日給付するというTwitterの男は何を狙っているのか? 「都内で6つの開業医」編
ツイッターの「お金配りアカウント」に応募してみた件
SNSの「お金配り」に応募したら当選通知が届いた!? でも指示に従ったら犯罪に加担させられたケースも【「マネーミュール」の手口に注意!】
これが貧困化……ツイッターの「お金配り」をRTしまくってる人だらけのこの国に思うこと
怪しいSNSアカウントの高額商品プレゼントに応募してみた クレカ登録や口座の聞き出しに要注意!
恥を承知で晒すけれど、私も応募し、“当選”したことがあります・・
ここからは当ブログ管理人であるわたくしの体験談をQ&A形式で解説します。
このようなブログを作ろうと思ったきっかけにもなるので、この体験は貴重なものでした。
みなさんにお役に立てるならと恥を忍んで公開します(笑)
- Qなぜ、ツイッターのお金配りに応募しようと思ったのですか?
- A
まず、コロナ禍で仕事が激減し、収入が減りました。外に出かけるわけにもいかないし、ネットを眺めることが増えますよね。
そこで、やはり「副業情報」類の界隈に行ってしまったのです。
すると簡単に「お金配りアカウント」にたどり着きます。
- Qお金配りアカウントに反応することに抵抗はなかったのでしょうか?
- A
当初は「コロナ給付金」など公的機関からも給付金の情報もありましたし、有名人が本当にお金を配る行為をしていたりしました。
「応募するにはフォローとリツイート」が条件だったのですが、コメントを見ると多くの方が群がっていて、【そういうものだ】と感じてしまいました。
- Q怪しいとは感じませんでしたか?
- A
全く信用していたかと言われれば、疑っていました。が、「本当かもしれない?」と1筋の希望みたいなものを持っていました。宝くじに当たりたければ、買わなければ当たらない、と同じような感覚でした。
- Qそこで見た光景とは?
- A
「現金配布」などと投稿すると、何十人もの人が群がり、コメントに「お願いします!」「応募します」「当たりますように!」と投稿していきます。
さらに、お金配り(実際にはされないけれど)の人に気に入られたいがために、「この人は本物です」「信じています」「いつもありがとうございます」なんていうコメントを打っていくのです。
そういったコメントのやり取りの中で「みんな騙されるな!」と注意喚起してくれる人もいましたが、「お金が欲しい人の熱気」に紛れて消されていきますし、それに反応すれば“応募に漏れる”ような気がして言い出せない人も少なからずいると感じます。
悲しいのは、今思えば【お金を絶対くれない人】の投稿がウソまみれなのに対し、【お金配りに群がる人の投稿が真実味を感じた】ことです。
私も含めて、ですが、皆さん本当に困窮されていたようですし、「病気になって働けません」「電気を止められそうです」「子供に美味しいものを食べさせたいのです」「親を旅行に連れていきたい」そんな願いが応募動機として書かれていました。
みなさん、すがるように・・「お金をください!」懇願するコメントをお金配りアカウントの人はどんな風に見ていたのでしょうか? と思うと悲しくなります。
いい人、弱者ばかりがカモにされている、というような印象でした。
- Q実際に当選の連絡が来たのですよね?
- A
はい、ある日、【がん患者で一律現金給付!】みたいなアカウントからDMで「当選通知」が届きました。割と深夜で、届いたときは手が震えた記憶があります。
でも、今思えば、夜中に送ることも策士だな・・と感じます。もしも家族がいたとしても、就寝しているので相談できず、自分ひとりで対応するしかなくなります。
- Q現金は振り込まれましたか?
- A
確か、「こちらから登録してください」というリンクが送られてきました。
すっかり振込先口座の登録かと思ったら、どうも海外の音楽のサブスク?のようなサイトにつながりました。
そして、「登録したら画像のキャプチャを送ってください」とのことでした。
- Q日本のサイトではなかったということですか?
- A
はい、英語で書かれていました。
クレジットカードの番号を求められて、次月より課金があるようなメッセージもありました。
- Q実際にクレジットカード番号を入力したのですか?
- A
捨てメールアドレスと、ネット銀行のVISAデビットカードの番号を入力しました。
VISAデビットカードは新しい番号が発行できて、無効にもできるものです。
ただ、登録自体はうまくいかず?登録できたのかできていないのか、わからない画面になりました。
- Qその後、お金配りアカウントの人とはやり取りはありましたか?
- A
一応、指示された通り、登録画面のキャプチャを送りましたが、「登録しましたか?」「ちゃんとしましたか?」みたいな催促を何度も送ってきて、その辺から「言っていることが違うな・・」と思いました。
そもそも、フォローとリツイートで現金一括給付!みたいなことを言っていたのに、送られたサイトが予定外のものだったので一気に不信感に変わりました。
- Qその後、どうなりましたか?
- A
結局、カード情報も入力しましたが、最後にエラーのような画面になりました。
そして、その数日後、VISAデビットカードを使ったネット銀行から「海外で不正に使われた可能性があるため、デビットカードを停止しました」という連絡が入りました。
そして、デビットカード番号を再発行するために銀行のキャッシュカードも再発行になりました。
- Qその後、金銭を取られるようなことはありましたか?
- A
登録をしたサブスク?からも何も請求はなく、デビットカードも止められたので何かを請求されたことはありませんでした。
- Qその後、お金配りアカウントとはどういう関係になりましたか?
- A
確か当選連絡の時にLINE公式に登録するように促されましたので、登録をしました。
その名も「【限定】一律3万円給付!!!」LINEです。そちらのアカウントからは副業情報が毎日のように送られてきました^^;
- Q公式LINEの情報に反応をしましたか?
- A
全くしませんでした。「こういう手法なんだ・・」という気持ちで受け取り続けましたが。。
そのうち、公式アカウントからも連絡はなくなり、ツイッターアカウントからも姿を消しました。ツイッターをやって「副業」「投資」「自分らしく生きる」「人生変える」「アフィリエイト」「尊敬するメンターが・・」界隈に近づくと、DM→LINE公式に登録→副業情報の「受け取れ受け取れ攻撃」の流れがすごいです。
- Qその後、あなた自身の変化を教えてください。
- A
正直、当時は弱り目に祟り目、という感じで、さらにダメージを受けました。
ネット関係には詳しいはずでしたが、信じてしまった自分がバカだったな、と思いました。
また、ネット上の【お金儲けに熱を持っている人たち】も怖くなりました。
ちょっと圧が強くて、居心地が悪く感じました。で、SNSは怖いな、と思い、SNS自体あまり見ることがなくなりました。
断言:うまい話には近づくな
ちなみに、「お金持ちアカウント」が使っている画像は・・
ちなみに「お金持ちアカウント」が使っている画像は、どこかからの【拾い画】だったり、札束のダミー、レプリカだったりすので注意です。
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