あなたの家の玄関チャイムが鳴ったとき、簡単に出ていませんか?
近年、「ピンポン詐欺」と呼ばれる訪問型の詐欺やトラブルが全国で急増しています。特に一人暮らしの高齢者や、昼間に在宅している主婦層が狙われやすい傾向にあります。
「点検に来ました」「市役所の者ですが」「お得なキャンペーン中です」など、一見まじめそうな訪問者がインターホン越しに話しかけてくるケースもあります。ですが、その多くが個人情報を聞き出す目的や不用品回収・リフォーム詐欺へとつながる手口です。
本記事では、「まもるネット」がまとめた玄関チャイムに出る前に確認すべき防犯ポイント5選を紹介します。
「怪しい訪問かもしれない」と思ったときに、すぐ実践できる断り方の例文やおすすめの防犯アイテムも解説。
家族や高齢の親御さんにもぜひ共有して、安全な暮らしを守りましょう。
「ピンポン詐欺」が急増中!玄関チャイムを狙う訪問者の手口とは?
増えている「訪問型詐欺」の実態
警察庁の統計によると、近年「訪問販売」「点検商法」「不用品回収」を装った玄関先トラブルの相談件数が増加しています。
特に「高齢者世帯」が標的にされやすく、「水道の点検」「電気メーターの確認」など、信頼できそうな名目で訪問してくるのが特徴です。
なぜ「チャイム→開けてしまう流れ」が危険なのか
人はチャイムが鳴ると反射的に出てしまう心理があります。しかし、玄関を開けることは“情報を渡す”行為でもあります。
家の構造、住人の性別・年齢、在宅時間などが一瞬で相手に伝わってしまい、次の詐欺や侵入の足がかりになる可能性があります。
最近の被害ニュースから学ぶ
・「市役所の健康調査」と名乗って高齢者宅を訪問し、個人情報を盗んだケース
・「ガス点検」と称して室内に入り込み、財布を盗んだケース
こうした事件は「ほんの少しドアを開けた」ことから始まっています。“出ない勇気”こそ、最も有効な防犯対策です。
【チェック1〜5】玄関チャイムに出る前に確認したい防犯ポイント

チェック1:インターホンのカメラで相手を確認
まずはカメラ付きインターホンで相手の顔・服装・名札を確認しましょう。制服風の服を着ていても油断は禁物です。
チェック2:名乗りと所属を確認
「どちら様ですか?」「どの会社(役所)からですか?」と必ず確認を。
「〇〇の点検です」と曖昧に答える場合は要注意です。
チェック3:名前や用件を答えない
こちらの情報を先に話すと、相手に安心感を与えてしまいます。
「主人がいません」「家族に伝えておきます」などで対応しましょう。
チェック4:知らない相手には玄関を開けない
「少しだけなら…」とドアチェーン越しに開けるのも危険です。
ドアチェーンは破壊可能であり、押し入り被害の事例も報告されています。
チェック5:不安を感じたら断る
少しでも不安を感じたら「家族がいるのでまた今度お願いします」ときっぱり断るのが安全です。
“感じた違和感”を信じることが最大の防犯です。
それでも怪しいと感じたら?安全な断り方の例文
「名刺をポストに入れてください」
「今手が離せないので、名刺をポストに入れてください」と伝えましょう。
相手が正規業者であれば、名刺や連絡先を残すはずです。
「必要であればこちらから連絡します」
シンプルかつ丁寧に断れる便利な一言。
相手に主導権を与えず、こちらが判断する形を取ります。
「担当者がいないので結構です」
営業や点検を名乗る場合に有効。曖昧な所属であれば、すぐに引き下がるケースが多いです。
“断る勇気”を持つことで、被害を未然に防げます。
こんな場合は要注意!実際にあった危険な訪問例
点検業者を装った詐欺
「水道管の無料点検」「屋根のひび割れ調査」といった無料を装う手口。
点検の後に高額な修理を迫られるケースが相次いでいます。
アンケート商法・募金詐欺
「地域調査」や「募金活動」を名乗りながら、個人情報や財布を狙う事例もあります。
自治体やNPOを名乗っても、身分証を提示しない場合は応対しないのが鉄則です。
不用品回収トラブル
「無料で回収します」と言って高額請求をするケースも。
正式な許可を持たない業者が多いため、自治体の公式回収サービスを利用しましょう。
チャイム対応が不安な人におすすめの防犯アイテム3選
録画機能付きカメラドアホン
訪問者の映像を自動録画できるタイプは、防犯に非常に効果的です。
「留守中の訪問」や「夜間の不審者」も後から確認できます。
音声録音付きインターホン
音声データを残せる機種なら、悪質な訪問販売の証拠にもなります。
高齢者世帯では「声の記録」がトラブル防止に役立ちます。
スマホ連動型チャイムアプリ
外出中でもスマホで訪問者を確認できるタイプ。
「出たくない訪問」にも自宅にいないフリで対応できます。
「ピンポン」と鳴った瞬間、玄関に出る前に“1呼吸”おくことが大切です。
訪問詐欺や不審な勧誘は、ほんの少しの油断から被害につながります。
今回紹介した防犯チェック5項目を日常習慣にするだけで、危険を大幅に減らせます。
また、断り方のフレーズを家族で共有しておけば、いざというときに落ち着いて対応できるでしょう。
特に高齢の親御さんや一人暮らしの女性は、カメラ付きドアホンやスマホ連動防犯機器を活用することで、より安全な環境をつくることができます。
「自分は大丈夫」と思わず、出る前に確認する習慣を今日から始めましょう。


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