【親に教えたい】高齢者が詐欺メールを見抜くためのチェックリスト10個

title image 3279 20251205055011 日常の防犯・生活の危険回避

近年、「詐欺メール」に関する被害が増加しており、その多くが高齢者を狙ったものです。スマートフォンやネットショッピングを利用するシニア層が増えたことで、巧妙な偽メールに騙されてしまうケースが後を絶ちません。
「銀行口座が凍結されました」「未払い料金があります」など、一見すると本物のようなメールが届くと、不安になってつい開いてしまう人も多いでしょう。

しかし、こうしたメールの多くは個人情報やお金をだまし取る目的の詐欺です。
この記事では、「まもるネット」が選定した高齢者が詐欺メールを見抜くための10のチェックリストを紹介します。
さらに、実際に届いた詐欺メールの事例や、親世代に伝える際のポイントも解説します。
家族の誰かが被害に遭う前に、この記事を読んで一緒に確認してみてください。

なぜ今、高齢者が「詐欺メール」に狙われているのか?

高齢者を狙う詐欺の「背景」とは

総務省の調査によると、60代以上のインターネット利用率は年々増加し、今では80%を超えています。スマートフォンの普及により、メールやLINEを使う高齢者が急増したことで、詐欺グループにとって「新たな標的」となっています。

高齢者は「公式メール」と「詐欺メール」の見分けが難しく、また「親切そうな文面」に安心してしまう傾向があります。これが詐欺グループに悪用されているのです。

最近の被害事例と手口

実際に増えているのが「宅配業者を装った偽メール」や「銀行・キャリアを名乗る通知型詐欺」です。

「再配達の手続き」「支払い確認」など、普段の生活に関わる内容で信頼させ、リンクをクリックさせて個人情報を入力させます。
特にスマホで見るとリンクURLが省略表示されるため、偽物だと気づきにくいのが特徴です。

SNSやネットショッピングも要注意

Amazonや楽天などのショッピング利用者を狙った「注文確認」「アカウント停止通知」型の詐欺も急増しています。

SNS経由で拡散される「お得情報」や「懸賞応募」リンクも危険。見慣れたロゴや公式風のデザインに惑わされず、送信元を必ず確認する習慣をつけましょう。

実際に届いた「高齢者向け詐欺メール」の例

「銀行口座が凍結されました」というメール

一見、銀行の公式メールのように見えても、差出人メールアドレスが「@secure-bank.xyz」など怪しいドメインの場合は要注意。
「24時間以内に対応してください」といった焦らせる文言も特徴的です。

「宅配便の再配達手続き」型メール

「荷物をお届けしましたが不在でした」という内容で、偽サイトへ誘導します。
本物の配送業者は、メール内リンクで再配達手続きを求めることはありません。

「支払い確認ができません」型メール

「クレジットカードの情報を更新してください」など、金融情報を入力させるタイプです。
文中に不自然な日本語や、ロゴが粗い画像が含まれていることが多く、注意が必要です。

騙されないためのチェックリスト10項目【印刷・保存OK】

詐欺メールを見抜く10のポイント

Noチェック項目確認メモ
1宛名が「お客様」など曖昧公式メールはフルネームで記載されることが多い
2「24時間以内に対応」など期限付き焦らせて冷静な判断を奪う
3差出人アドレスが公式と違うドメイン(@以降)を確認
4日本語が不自然機械翻訳の可能性あり
5URLが怪しい(.xyzなど)本物は.co.jpや.comが多い
6添付ファイルに説明なし開かず削除が基本
7ロゴが粗い・ぼやけている偽画像を使用している場合あり
8「ログインはこちら」への強い誘導フィッシングサイトの可能性
9差出人が個人名や不明公式企業は部署名・企業名を記載
10「本人確認が必要」など急かす不安を煽る典型的な手口

こちらのチェックリストはPDFにいたしましたので、コピーして冷蔵庫などに貼っておきましょう!

PDFで印刷して家族と共有

このチェックリストはPDF化して冷蔵庫や電話のそばに貼っておくのも効果的です。
視覚的に確認できることで、被害防止に役立ちます。

親世代にどう伝える?スマホが苦手な人にわかりやすく教える工夫

日常会話にさりげなく取り入れる

「お母さん、最近変なメール来てない?」など、日常の会話の中で軽く聞くのがポイント。
説教のように言うと反発されるため、一緒に確認する姿勢が大切です。

実際のスマホ画面を見ながら教える

スマホの「迷惑メールフォルダ」や「差出人表示設定」を一緒に操作しながら説明すると理解しやすくなります。
視覚的に「ここを見れば安全かどうかわかる」と覚えてもらいましょう。

高齢者特有の不安をフォロー

「怖くて誰にも聞けない」「目が悪くて文字が読めない」という声も多くあります。
文字サイズを大きくしたり、家族が代わりにメールチェックをサポートするのもおすすめです。

不審なメールが届いたときに“絶対にやってはいけないこと”

絶対に開かない・返信しない

怪しいメールのリンクや添付ファイルは絶対に開かないこと。開くだけでウイルス感染の恐れがあります。
また、返信すると「アクティブなアドレス」として登録され、さらに詐欺メールが増える原因になります。

電話番号やURLを信じない

メール内に記載された電話番号やURLは偽物の可能性が高いです。
公式サイトやアプリ内から確認し、直接アクセスしましょう。

「やってしまった」場合の対応法

もしURLを開いてしまった、情報を入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変更し、銀行やカード会社に連絡しましょう。

詐欺メールは年々巧妙化しており、誰でも被害者になり得ます。
特にスマホを使い慣れていない高齢者にとっては、見分けることが難しいのが現実です。
しかし、日ごろから「差出人」「文面」「リンク先」を冷静に確認するだけで、多くの被害を防ぐことができます。

家族の中で一人でも知識を持っていれば、被害の連鎖を止めることができます。
この記事で紹介したチェックリスト10項目を印刷して、家族全員で確認しておきましょう。
「自分は大丈夫」と思っている人ほど危険です。
今日からぜひ、身近な人に詐欺メール対策を伝えてみてください。

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