タオルが自然発火して火事になったのはなぜ?何が原因?何が悪かったのか?一般家庭でも起こりえるリスクとは?

防災対策

洗濯をしたタイルが自然発火して火事になった例があります。なぜ洗濯したタオルが自然発火してしまったのでしょうか?家庭でもありうるあるものが原因でした。誰にでも起こりえることなのでシェアします。

マッサージ店が火事が発生!その原因はタオルの自然発火が原因

2025年5月に起きた大阪での火事を例にとります。

大阪市中央区のマッサージ店で深夜2時に火事が起きました。

深夜ですので、店舗にはお客さんもスタッフも不在。火の気がないお店でなぜ火事が起きたのでしょう?

原因は「タオルの自然発火」。

そんなマジック?のような現象が起こる原因はなぜなのでしょうか?

タオルが自然発火した原因

まず、自然発火をしたタオルは、お店で使ったアロマオイルなどのふき取りをしており、スタッフがコインランドリーで洗濯後、乾燥機にかけた

乾いたタオルを店舗内に重ねておいたところ約4時間後に自然発火した、ということです。

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マッサージオイルをふき取ったタオルを洗濯したとしても、内部にはオイルが残っていて、さらに乾燥機にかけたことで高温になりタイルから炎が上がっています。

タオルを一度、水に濡らしたとしても、オイルに含まれている「不飽和脂肪酸」という成分が空気中の酸素に反応して発熱をしてしまうのだそうです。乾燥機の中や、乾燥後に重ねておくことで、中に熱がこもってしまい、発火してしまうのです。

乾燥機にかけて自然発火の原因となる「不飽和脂肪酸」が含まれるもの
  • アロマオイル
  • 床用ワックス
  • サラダオイル
自然発火に導く危険な行為
  • 洗濯後乾燥機にかける
  • 夏場に表に干す
  • 乾いた後畳んだり、まとめて置く
  • 洗濯や乾燥をしていなくても詰め込んでおく

ここで注目するのが乾燥機にかけなくても、常温の場合でも自然発火してしまうことがある、ということです。

例えば、床のワックスがけをした雑巾などは、軽く洗った状態でモップと一緒にまとめておいてしまいがちです。キッチンタオルやトイレットペーパーなど、紙でもやりがちです。

例えば、揚げ物用の油を大量にこぼしてしまい、キッチンペーパーやナフキン、布でふき、その後ごみ箱に入れておいた、なんていうことはよくあることでしょう。

油が染み込んだ作業着をまとめて置いておいた、なんということもありますね。

自然発火を防ぐ家庭でできる対策とは?油がついたタオルの洗濯方法

では、自然発火をどのようにして防げば良いのでしょうか?動画の後半に対策法の解説がありました。

①油汚れが落ちやすい洗剤でもみ洗いする

油汚れが落ちやすい洗剤は専用のものもありますが、食器洗いの洗剤で油汚れに強いものや掃除用の洗剤でもいいと思います。

②洗濯機で洗濯する(二度洗いが望ましい)

前提として乾燥機能は使わず、洗濯機でできれば二度洗いします。

③洗濯後や風通しの良い場所に干して乾かす

洗濯が済んだら、風通しの良い場所に干します。直射日光を避けて、また、重ならないようにして干しましょう。

夏場は特に注意!水に濡れていても消えない「オイル」

アロマオイルやサラダオイルなど、身近な「オイル」は家庭の中にあります。

色が見えないことが多いので、洗濯で落ちたと思いがちですが、簡単には落ちてくれません。

最近は洗濯乾燥機も高機能で使っている人も多いことだと思いますが、常温でも発火する可能性があるとのことですし、夏場の直射日光にさらせばかなり高温になると予想されます。

また、怖いのが時間差で発火する、ということです。

いつもと変わらない状態であっても、火が出るのは数時間後、となると、外出をしてしまったり目を離した時に発火することも考えられます。お子さんのいるご家庭ですと尚、洗濯物をまとめてしまうこともありえますから、表には変化はなくても内部は高温になっている、ということもあります。

オイルを拭いた布、紙の処理には十分注意する、ということを肝に銘じておきましょう。

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